声価隊メンバー|Mちゃん
この語り手のテーマ
保育士を目指し、現場を離れたあと、現在は特例子会社で働き続けている人。
「好きだから働ける」とは言い切れない現実と、働き続けるために必要な“条件”を、静かに語ってくれました。
この声から考えたいこと
Mちゃんの経験は、単に「保育士の仕事が合わなかった」という話ではありません。
子どもが好きで保育士を目指し、大学で実習を乗り越え、正社員として現場に入りました。
けれども実際の保育現場では、本人の特性と、仕事に求められる判断・段取り・対人調整の多さが強くぶつかりました。
その後、療育手帳を取得し、現在は特例子会社で八年以上働き続けています。
しかし、配慮のある職場であっても、人間関係の摩擦や、休憩時間を守れない状況、身体症状が出るほどの負荷は起こり得ます。
この記録では、本人の努力不足として片づけられがちな出来事を、
どんな条件があれば働き続けられるのか、
そして、その条件を守るために本人がどんなコストを払っているのかという視点から見つめ直しています。
冊子で読めること
- 子どもが好きで保育士を目指した経緯
- 保育士として働く中で起きた躓き
- 「辞めないなら、解雇しないといけなくなる」と告げられた経験
- 成人後に療育手帳を取得するまでの過程
- 特例子会社で八年以上働き続けるための工夫
- 「指示に従う」という働き方の意味
- Bくん問題を通して見えた、職場内の調整不全
- 早出出勤、ピンクの服、重いカバンに込められた自己防衛
- 本人が今、何を守りながら働いているのか

画面で流れていく言葉ではなく、手元に残る「声の記録」として届けます。
この声を、紙の冊子にする理由
声価隊では、本人の語りをあえて紙の冊子として届けています。
画面で流れていく文章ではなく、手に取り、読み返せる形にすることで、その人の経験を「残る価値」として扱いたいからです。
萌ちゃんの記録には、分かりやすい解決や、きれいなハッピーエンドはありません。
けれどもそこには、働き続けるために必要な条件と、本人が払い続けている見えにくいコストが記録されています。冊子の売上のうち、おおよそ7割は本人への謝金として届きます。読むことは、本人の声を社会の中で価値あるものとして受け取ることにつながります。